日本では大型台風が発生して大雨で大変だったけど、マランビンビーがあるニューサウスウェールズでは数ヶ月雨が降っていなくて干ばつ状態が続いていた。
オーストラリアに着いて翌日、ワークショップ1日目の帰り道。
山に入っていく途中に消防の人がいて、山火事が迫っているから逃げた方が良いと教えてくれた。
土地も植物も渇ききっていて、気温が上がる日と風が強い日は要注意なんだとか。
週明け火曜日が危険日らしい。
日本だったら自衛隊が上から水爆弾みたいなのを落としたりしそう(?)だけど、ここでは自然鎮火を待つという神だのみ。
ヘリコプターや飛行機が飛んでいる様子もなし。
消防の人はボランティア(町の自衛団的な)で、政府は何もしないという・・・
国によっていろいろ違うんだなー。
月曜日の朝、なんとなく空にモヤがかかっている。
昼間なのに太陽が直視できるほどで、テーブルには灰が落ちていた。
夜は動物がいつもと同じ動きだから大丈夫、と自分に言い聞かせて眠りについた。
昼間なのにオレンジの太陽。
火曜日、昼間は海の方に出かけていたので安心だったけど、帰ると煙臭くて一気に緊張感が高まった。
私達が出かけている時に警察が来て逃げた方が良いと言っていったそう。
クライブの友人達からも今日は逃げてと電話が入った。
蛇がいつもの場所から移動していたり、鳥の鳴き声も静かになっていたり、不気味な夜。
クライブが、「動物はこの自然の中でONENESS(ひとつ)なのに、人間だけがそこから離れている」と言っていた。
その晩遅く、ビーチ方面にある知人の家に避難することになった。
慣れないレンタカーでクライブの車の後をついて、夜逃げのように山から下りた。
山火事の不安から離れて久しぶりの熟睡。
建物の下で寝るのも6日ぶり。あー、ありがたい。
ビーチの家の近くのカフェで朝コーヒー。
ついでに海で泳いでいくことに。
ワカメが大量!
翌日の朝、クライブとミランダは家の様子を見にすぐ帰った。
私達はここの近くの町 Brunswick で遊んでいくことに。
この町はのんびり落ち着けて、カフェやオーガニックショップもあって、海も近い。
山火事騒動が嘘のようなノンビリ感。
この町は気に入って数日後にもまた遊びに来た。
水辺に鳥がたくさん。
どこにいっても広い〜。
波が荒いし寒いしで泳げず。
道路の絵がかわいい。
チーズ屋さん。
おしゃれなお店がたくさん。
ここは湾になっていて水遊びできる。
恐竜みたい。
陶器で作った魚を埋め込んだトイレの壁。
とりあえず峠は超えたということで、この夜に山に戻った。
その後は車に全ての荷物を入れっぱなしで、いつでも逃げられる態勢でのテント生活。
「後から笑い話になるよ、きっと」とハナエちゃんと話しながら過ごした。
帰り道の夕陽。
灰のモヤと太陽が重なって怖いくらいのオレンジ。
このモヤのかかり方はインドの大気汚染を思い出す。
その日の晩にミランダが作ってくれたチョコレートプディング
甘くて苦くて美味しくて涙が出そうになった
この山火事のことだけでなく、、自然は優しいけれど厳しい。
時々どうそこに身を置いて良いのかわからなくなる。
不確実なものを受け入れる静けさが育ちますように。
私達が帰国した今も山火事は消えていないよう。
クライブの家は本当に素敵で、20年かけて育てた木々とインドの神様のエネルギーが詰まっている。
この場所が無事で、そして早く安心して暮らせる日が来ることを祈ります。
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