2020年3月28日

聖地バクレシュワ * 2020インド

西ベンガル州にある小さな村バクレシュワに来たのは3年ぶり。
ここはクライブがクライブのグルと長年過ごした場所で、私にとっては聖地だ。

バクレシュワのメインロード!
端から端まで10分もかからないくらい

よく行くチャイ屋さんのカウンター
昔商売をしていたおばあちゃんの家を思い出した

チャイ屋で作っていたサモサの中身、美味しそう
でもこれを冷ましている間にハエの大群が集っていて食欲が失せた・・・

おじさんがナスを薄くスライスしてた
その道具が面白い形

そして次々に揚げ物を作っていく

ナスのフリッターが美味しいとすすめられて食べてみた
揚げたてでも油っぽすぎて無理〜

滞在したアシュラム
バクレシュワにはあまりご飯を食べる店がないので三食アシュラムで出してもらう

朝ごはん
ゴパラというここの次期スワミがご飯を作ってくれる
彼のチャパティはどこよりも美味しい

お昼ごはんはちょっと豪華
手で食べるのは口にする物のエネルギーを感じるために大切なことだと言う

夜ご飯
そうは言っても汁物を手で食べるは難しいー
苦戦していたらスプーンを持ってきてくれた


バクレシュワの町の外れにスマシャン(火葬場)がある。
私達は朝の瞑想へ行く時に毎日ここを通る。
空き地に組んだ木が置いてあり、その上に遺体を乗せ火をくべている様子がわかる。
若い人だとか老人だとか、男性か女性かもわかる。
インドでは人の死は人生の苦しみから解放される喜ばしいことだという考え方があるけれど、泣き叫んで悲しんでいる家族を見ることもある。
人にはいつか必ず死がやってきて、それは特別なことではない。
それがここでの日常。
ここで育つ子はどんな大人になるのだろうと思う。


スマシャンの向こう側に小さな川があって、その向こう側にグルの家と女神の場所があるんだけど、木の橋がなくなっていた。
仕方なく早朝の寒い中、裸足で川に入って渡った。
朝まだ暗いうちの女神の場所での瞑想は凍えるほどの寒さ!
タンクトップ、長袖シャツ、パーカー、ダウンジャケット、レインジャケット、毛布2枚にルンギ、とありったけの物を着てモコモコの瞑想になった。
そして場所を移動してグルの家でも瞑想。
ここに導いてくれてありがとうって自分の祖先を訪ねている気持ちになる。


バクレシュワに来る度思うのは、私が今学んでいるヨガの知恵は古代インドで脈々とグルから弟子へと受け継がれてきたものだということ。
私はそれを次に渡していく。
自分のエゴを入れてはいけない。
ただ真実をそのまま伝える責任がある。
そのためには自分が修練を重ねること。

パンチャ・ムーンディの木の下での瞑想
この木の下には5つの動物の骨と5つのカーストの人の骨が埋められている
タントラの教えでは死への恐怖を断ち切ることが重要だという


私が帰る前日、裸足で小川を渡らなくても向こう岸に行ける方法がわかった。
あんなに寒い思いをしなくても良かったのかー


2020年3月23日

ナマステVOL.24 書きました

ナマステVOL.24(2020年春号)書きました。
冬号は無しというのが毎年当たり前になってきてしまった。。。

今回のコンテンツ
-ヨガとアーユルヴェーダで新型コロナウイルス対策
-インド腹にはこれ!シリアムハスク
-インドの揚げパン バンズ
-カパを整えるポーズ ヴィーラバドラー1
-おまけ みつろうエコラップ for Low Waste

https://hatisari.blogspot.com/p/blog-page_9.html


2020年3月19日

西から東へ * 2020インド

コルールはインドの南の西側に位置する。
次の目的地のバクレシュワはインドの東側、そしてもう少し北。
移動が長いので、途中でベナウリンとコルカタに泊まりながら向かう。

ベナウリンのビーチは相変わらずのんびり〜。
空港から近いせいか、滞在している人の年齢層が高くて目の保養は期待できない、笑。
海もそれほど綺麗じゃないけど、それでもビーチの開放感が嬉しい。
1泊だけの滞在中にイタリアンでご飯とアルコール、ジャーマンベーカリーでコーヒー&クッキー、と豪遊してやった。
次なるバクレシュワに備えて美味しいもの食べとかないと〜。

ベナウリンの夕陽

ベナウリンでキャサリンと別れてゴアの空港へ。
そこからコルカタへ飛ぶ。
コルカタには2泊した。

コルカタで朝チャイ

プラスチックや紙のカップが増えてきたけど
コルカタのチャイ屋さんではいまだに陶器のカップを使っている

コルカタに来ると南インドとは違うなーと思う。
南と比べると人はわりと無表情で口調が少し強い気がする。
教育や金銭水準も南の方が高いんだなって見て取れる。
大都市の割には貧しい感じがあって、コルカタは数年前とあまり変わってない気がする。
町は渋滞が多くて酷い排気ガス。
牛の糞が乾いて舞ったり、道路がガタガタで土埃が酷かったりであっという間に喉がおかしくなった。

それでも楽しいコルカタショッピング♪
移転したファブインディアにカフェができたのでオシャレご飯を食べた。

新しくできたファブカフェ
めっちゃ美味しかった〜!

コルカタのストリートガール
通行人がお金を置いていく
こんな絵が書いてあったらなんか払っちゃうよね

路上の花屋さん

コルカタに2泊した後に列車移動。
駅の外でチャイと卵サンドを買って長旅に備える。

店の後ろはゴミの山・・・

コルカタのハウラ駅から4時間弱、ドゥブラジプール駅へ。
列車の旅も今はiPhoneで自分の位置がわかるからすごく楽になった。
ドゥブラジプールからはリクシャー移動。

ドゥブラジプールからバクレシュワへ向かう途中
カッコイイ牛車が来た

埃がすごいんでこんな感じで
この時はコロナがこんなことになるなんて思いもせずにマスクしてた・・・


今までリトリート後は1人で旅するのが常だったので、久々に誰かと一緒のインド旅。
1人旅とはまた違う楽しさがある。


2020年3月10日

ムカンビカ寺院 * 2020インド

ムカンビカは優しいエネルギーの女神。
そしてお寺の中は、朝は神聖な、夜は陽気な雰囲気が漂う。
ここでは毎日お寺のプージャ(儀式)のスケジュールに合わせて動く。
お寺に行くしかやることはなくて、1週間のんびり過ごした。

朝は5時頃起きてお寺に行く準備をする。
神様に会いに行くので朝シャワー。
可愛いインドの服を着て、マーラ(首飾り)やイヤリングをして、髪には花を飾っておしゃれをする。
ヤバイ、日本でこんなオシャレすることなくなってる、、、

宿はお寺のすぐ裏。
まだ暗いうちに出かける。

早朝にお坊さんの家の前を通ると道に花びらを飾っていた

お寺は5時に開くので、もう人が既に並んでいる。
外でサンダルを脱いで入り口から入る。
入り口には何の意味もないセキュリティゲートがあって、ビービー鳴りっぱなし。
一応ガードマンが立ってるけどそのまま入る。
お寺の敷地内に入ると建物があって、その奥に神様がいる。

この建物の中の奥の方に神様の像がある
撮影はできない

神様に挨拶した後、5時半くらいからお寺の中で瞑想する。
マントラの声、鐘の音、人の話し声や足音が聞こえる中での瞑想はすごく不思議な感覚。
外側の音は聞こえているけど自分の内側はすごく静かで、お寺の中の空気の波動が体に響いて溶けていく。
この時間がすごく好き。

7時半頃までお寺で座って、その後に朝ごはんに行く。
だいたい行くのはバンズと呼ばれる揚げパン屋さん。

バンズにはバナナが入っていて少し甘い
横にカレーが付いている

太陽が眩しくなってくる時間

朝ごはんの後はお寺の前のお店で神様グッズの買い物をしたり、散歩をしたり。
そして部屋に戻ってバルコニーでヨガの練習。
目の前が緑で気持ち良い。

今日も部屋の向かいの木にキングフィッシャー
川に泳いでいる魚を狙っているっぽい

その後、2時頃からランチ。
数年前にこんな美味しくてキレイなレストランができた。
インドご飯があまり得意でない私も、ここのご飯は大丈夫だった。
8年前にコルールに来た時は、お腹を壊して宿で寝込み、お店も少ないので毎日キュウリをかじっていたというのに。。。

これで50ルピー!80円くらい

のんびりランチの後は、帰りにお寺に寄ったり、町のお店に寄ったり。
そして部屋に戻ってコーヒータイム。
1日何もしていないのに、あっという間に6時近く。
プージャの時間!
お寺行かなきゃ〜。

夕方、塔に火を灯し始める

ファイヤーマンのマントラでプージャが始まる
これがカッコいいのだー

インド人ファミリーの後ろにいるのは音楽隊
意外にもノリノリな踊りたくなるような音楽

建物の奥にいるムカンビカ女神の前の布が上がって顔が見えると、みんなガンガン鐘を鳴らす。
少しでもその顔を見ようと押し合いへし合い。
多額の寄付をする人がいると神様がお寺の奥から出てくる。
(私が滞在していた1週間は毎日出てきた)
お寺の奥の建物の中をグルグル回り、その後外回りをグルグル。
2人神輿で1周、4人神輿で1周、屋台で1周。
その後をみんなもグルグル。
そして外の台座に鎮座して儀式、その後ココナッツなどを神様からもらう。

グルグルしているとだんだんハイになってきて、なんだか楽しい。
これはお寺の演出が憎いくらい上手だからだと思う。
構成がとっても良くできている。
ちょっと勿体ぶっておいてから、ジャーンって神様が登場。
みんなが「ハハー」って頭を下げたくなるような、追いかけたくなるような、盛り上げ方。
神様を迎える音楽とか、ランプの使い方、お坊さん達の恭しい感じとか、お坊さんそれぞれのキャラに合った配置とか。
冷静に考えるとただの像なんだけど、笑。

神様が担がれて奥から出てくる
神様を担いでいるボスみたいなお坊さんの太い腕には虎のタトゥーが

金の屋台に神様が乗って、寄付した人たちが引っ張る

ギーランプを灯す、30ルピー也

ちょっとお茶目なお坊さん

神様からのプラサードは甘いお菓子

リトリートの仲間も15人近くコルールに来た

プージャが終わるのが夜9時過ぎ。
その後に晩ご飯を食べて、次の朝が早いのですぐ寝るという不健康な(!)生活。
ここでの生活でかなり胃が拡張された。

クライブはムカンビカ寺院に30年以上も毎年来つづけている。
ガイドブックには乗っていないような小さなお寺だけど、南インドから多くのインド人が訪れる神聖なお寺。
村には大きな建物も増えてきたけれど、このお寺の素朴で温かいエネルギーはいつまでも続いて欲しい。
それにしても、朝5時から夜9時まで、お坊さん達ご苦労様ですー1




2020年3月8日

コルールへ * 2020インド

2回目の沈黙の日々が終わるとリトリートは一気に終了に向かう。
最後はバタバタと荷物をまとめて、ジャングルを出る。
今回は山から降りてビーチでランチ、そしてその日のうちにコルールという村に向かうことにした。

ビーチでひと泳ぎ
リトリート後の開放感は格別!!

マルガオ駅から電車で3時間ほど南下したバインドール駅まで行き、そこからタクシーで30分。
コルールは4年ちょっと前にアーユルヴェーダのパンチャカルマを受けたときに訪れた以来。
町は大きなホテルやきれいなレストランが増え、wi-fiが入っている宿やレストランも出てきて様変わりしていた。
それでも素朴な雰囲気はまだ残っている。
南インドは人も優しいしなんだか安心する。

道端に蛇の神様ナーガ

ピンクのお坊さんがのった車

八百屋さんでトマトとキュウリを買った

宿の裏の林

お寺の前でかわいこちゃんに遭遇

宿のベランダから撮ったクジャクとキングフィッシャー(木の上の青い鳥)のツーショット



2020年3月1日

いきなり沈黙の日々 * 2020インド

今回のリトリートはみんなよりも1週間遅れで入ることになった。
私はキャッスルマン病という難病を患っていて、4〜5週間に1度病院で点滴を受けなければならない。
本来は3週間のリトリートは全て出席必須。
それをクライブ(私の先生)が、今回だけ特別に遅れて入ってもいいからその後コルールとバクレシュワに行こうと言ってくれた。
ありがたい。

リトリートは毎日朝起きてからお昼までは沈黙の時間。
しゃべってはいけない。
それに加えて前半3日間と後半2日間、丸々沈黙の日がある。
リトリート中はもちろんインターネットや電話等は禁止。
本も小説などはNGでヨガ的なものならOK。
話さないことによって自分の内側と向き合う。
思考のおしゃべりにも向き合っていく。

私が着いたその翌日から、3日間プラス半日の沈黙が始まった。
流れの早い日本の生活からいきなり静かなジャングル生活。
それがすごく良かった。
いつもの年は最初の1週間がコミュニケーションの場のような感じ。
34人のメンバーは久しぶりに会う人、初めて会う人、国籍もバラバラで、生活リズムもバラバラ。
楽しいけど結構気も使う。
それが、頭の中でゴチャゴチャ考える前にいきなりスタートした沈黙3日間と半日。
静けさが心地良くて、去年のボンディラの続きでずっとここにいたような気になる。
ここに帰ってきた。この静けさが本来いる場所なんだなと思う。

午前のアーサナの前
この時間も沈黙タイム、木の上の猿達はごはんタイム
→その後に猿のトイレタイムになって上からいろいろ降ってくる


クライブはよく森の中で寝てきなさいと言う。
静かな中で1人で過ごすこと、自然の一部であると感じること、自分の思考と向き合うこと、をする。
それは恐怖だったり執着だったり、いろんなものが湧き上がる。
恐怖と言えば、最近この辺でヒョウが出るという噂が・・・。
ヒョウ怖い!
でも私はダニがもっと怖いー!
(過去に野宿して散々刺されている)
なので、一晩は森の中にあるベンチの上で寝袋にもぐって、もう一晩は森の中の小さな塔のようなものの上で寝た。
ベンチの時は寝返りをうつと落ちそうになるのでほとんど寝られず。
塔の時は夜中に鹿や猿の足音が聞こえてきて時々目が覚めたけど、自分のキャビンで寝るよりも熟睡できた。

というのも、、キャビンではよく夜中に目が覚めた。
4人1棟のキャビンで寝ているんだけど、私達の所はみんなお腹の具合が良くなくて夜中に頻繁にトイレに行っていて、トイレに近い所で寝ていた私はその音で起こされるのだ。
お腹壊すのはもう当たり前になってきた・・・
まあそんなのは良いんだけど、3週間も共同生活していると多少問題は起こるもの。
それも自分の思考を見つめる機会になる。

森の中での野宿の後、道で出会った鹿ファミリー


 
午後の休憩時間、コーヒー&抹茶パーティー


水を汲もうとしたら猿達に占領されてた!


ここでの生活は、日本で社会の流れの中にいても何が大切なのかがぶれないように軸を作ってくれている。