2014年10月31日

スヴァディヤーヤ

この入院中、涙腺ウルウルが3回あった。
1回目は入院した日の夜。
甥っ子姪っ子3人の写真と「姉ちゃん頑張れ」というメッセージが弟から来たとき。
翌日すぐ外出できることがわかって、涙は速攻引っ込んだけど。
2回目はお隣のベッドの方が退院したとき。
大変な思いをしてきたことを聞いてたから、もらい涙してしまった。
そして明日退院という日の朝、3回目。
朝の景色がキレイで、気持ちが穏やかで
幸せだなと思う。



ベットの横の大きな窓



スヴァディヤーヤ Svadhyaya
ヨガの八支則のニヤマ(勧戒)のひとつ。
読誦(ヨガの教典等の学習、哲学や思想を学ぶこと)と訳される。
その先を進んでいくと、自分を知ること、自己学習、自己探求がある。

クライブに出会ってから、自己探求は特別な意味を持つ言葉になった。
自分のマインドと向き合うことは容易じゃなくて、沢山の葛藤をしてきて、少しずつその道を歩いてきたと思う。
心が穏やかな状態でこの病気を受け入れることができているのは、そのおかげ。
だけどその一方で、ヨガのプラクティスを続けて身体が強くしなやかになるほど、自分の健康への過信も強くなっていたのかもしれない。
この入院はまさに身体についてのスヴァデゥヤーヤになった。

入院の良いところは、近くにいろいろ聞ける人達がいることだ。
外から見るとカタブツそうに見える医者も、毎日会ってれば人間的で面白い。
薬剤師さんやら理学療法士さん、掃除のおばちゃんだっていろいろ教えてくれる。

今日は栄養士さんをつかまえた。
一昨日、突撃訪問したら栄養士さんは休み。
食堂のおばちゃんに嫌な顔されたので今日はどう攻めようかと思っていたら、向こうから栄養士さんがやってきた。ラッキー!

◆栄養士さんへの質問
肉を食べない生活を何年がしてきているが、栄養的に問題はある?特にビタミンB群。
長い間食べていないので、たまに食べようとするとお腹の調子が悪くなったり身体が重くなったりするが、食べた方が良い?

◆栄養士さんの回答
魚や豆類を食べているなら大丈夫。
ただ、肉は効率よくビタミンを取ることができる。
長く食べていないと肉の脂を消化しにくい身体になっていると考えられるので、もし食べるなら脂分を落としてからが良い。
肉を食べたからといってすぐに何か変化があることはないが、長い目で見たら違いはあるかもしれない。

同じ疑問を医大生クールビューティーにも投げてみる。

◆クールビューティーへの質問
栄養士さんに肉を食べなくても魚や豆で補えると言われたけど、どう思う?
特にビタミンB群不足は口内炎等の炎症を起こすと言われているが、私の体内の炎症とは関係があるか。
肉を食べるメリット=効率良くビタミンを取ること、食べるデメリット=健康的でない環境で育った肉はどうなのか等、を比べた場合にどっちを選択するのが良いのか。

◆クールビューティーの回答
ビタミンB群は皮膚の炎症に関係あるものなので、体内の炎症とは結びつかない。
栄養的に魚や豆類で補えるので、あえて食べなくても良いのではないか。
今の環境で育った肉類は、確かにストレスホルモンを多く抱えている可能性はある。

彼女にはヨガと医療に関する本の中のコムズカしい言葉についてもいろいろ教えてもらったし、医者には聞きにくい変な質問もした。
例えばこんなかんじ。
笑いながらもちゃんと答えてくれて、感謝なのだ!

◆私の質問
人間の肺には右利き左利きがある?
私の場合はどうも右の肺の方がよく動くんだけど、単に右利きなのか。
それとも肺の炎症が左に偏っているのか。

◆クールビューティーの回答
心臓が左にあるので、左の肺の方が少し小さいかも。
どっちの肺が良く動くかなんてことは普通の人は考えないので(笑)、右利き左利きというのがあるかどうかはわからない。
循環器科に行ったときに聞いてきます。
炎症は以前のCTでは左右同じ感じだった。

◆私の質問
以前MRI検査を受けたときに、バンダというヨガのテクニックでエネルギーを封印した。
何か画像に映る可能性はある?

◆クールビューティーの回答
MRIは磁石で行う検査なので、エネルギーに変化があれば磁場が変わるかも。
チャンスがあったら見ておきます(笑)

投薬治療しても下がらない私の免疫。
クールビューティーが「主治医の先生が『やっぱヨガやってるから免疫強いのかなぁ』とボソッとつぶやいてましたよ〜(笑)」
いつかインドに行ってみたいと言っていた未来のお医者様。
ぜひ医学上のヨガの効果を解明してほしい〜。
(私の場合は効果と言えないかもだけど)






少しずつ明けていく最後の朝日を、今日はずっと見ていた
これが見れなくなるのは寂しい



入院中の応援ソング

『Do Do』 Dave Matthews Band
Dave Matthews は大好きで家でも旅先でも良く聞くけど、今回はコレにハマった。
朝これを聞くと「さぁ、今日もキラキラの1日が始まった!」って思う。

『Human』 The Killers
入院中に友人に教えてもらった曲、元気をくれる。
FCバルセロナのモチベーションアップソングにもなってるらしい。

『The Boxer』 Lee Dewyze
ちょっと切ない感じが響く。
オリジナルはポール・サイモンだけど、リーのカバーが一番好き。

『Twameba』 Carrie Grossman 
夜寝る前に聞く、今日への感謝の曲。
たったの3分の間にリラックス状態に引き込んでくれて、その後すぐ撃沈。

『Calling From Afar』 Krishna Das
聞くだけで神聖な気持ちになる。
チャクラ塗り絵のときやヨガの本を読むときによく聞いている。





いただいたアサイージュース
美味!



あ、涙ウルッときたのもう1回。
リハビリ見学でもあったっけ。

2014年10月28日

ピッタを抑える

木曜日に退院することになりました!

水曜日に検査があるけど、その結果がどうあれ後は通院で。
結局、投薬治療の効果はあるにはあったけどスッキリ完治ではない。
体内の炎症が少しだけ残っている。
先生いわく、私はこの病気の規格外で典型的路線からはずれているらしい。
投薬で必ず何か出ると言われていた副作用もなかった。
それに備えて入院したんだけど。。。
結局原因不明、何だったのかもイマイチわからず。

入院していると、毎日検温や血圧測定をする。
トイレの回数、何をどれだけ食べたかもチェック。
そして週に1〜2度は血液検査や尿検査。
私の平熱は子供並に高めで大体36℃台後半。
体内が熱いと37℃台もよくある。
自分ではそれが普通で平気なんだけど、ちょっとした変化もよく観察するようになって、体温や検査結果と自分の感じ方の繋がりが少しずつわかってきた。
今なら自力で治せるかも。。。?

インドの医学、アーユルヴェーダでいくと私の体質はピッタが強いピッタカパ。
ピッタは火と水の要素で、熱く集中しやすい頑張るタイプ。
カパは地と水の要素で、重く安定したのんびりタイプ。
ピッタは上がりすぎると熱を持ち炎症を起こすと言われている。
今年は3週間の密なインドリトリートの後に、暑い砂漠地域ラジャスタンに行き、その後ほぼ寝ずに3日間移動し、帰国後は今思えば超多忙の日々だった。
ピッタ上がり気味はわかっていたけど、、、
もう少し工夫してピッタを抑えよう!


この数週間、身体の変化に合わせていつも以上に気にしてみたこと。

*アーサナプラクティスに関して*
・できるだけゆっくりやる
・ポーズの合間に休憩をいれる
・熱を作った後は身体の中に風を通して涼しくするイメージで動く
・吐く息を特に長くして浄化をする
・夜は陰ヨガとリストラティブヨガの時間を十分にとる

*プラナヤマと瞑想のプラクティスに関して*
・ナディショーダナで、より浄化を意識する、特に左鼻腔。
・身体が熱いときはシターリーをする
・アナハタチャクラを特に意識して肺の解放をイメージする

*生活に関して*
・ひとつのことを長時間やり過ぎないで、適度なところで切り上げる
・ジンジャーやシナモン等の炎症を抑える効果があるスパイスを適度にとる
・チアシードやカカオニブ等の抗酸化作用がある食べ物を多めにとる
・甘いものを適度に取る
・毎日食べていたヨーグルトを1日おきにする





自分で薬を作って飲んでるので、医大生が笑っていた


そしてMa (宇宙の大きな力)にお願いしながら毎日を過ごしている。

昨日の検査で、このところ停滞していた体内炎症が少し減っていた。
今までで一番良い結果。
先週から違う薬を飲んでいるし、生理が終わったとこだし
この変化が私の自力治療プロジェクトの効果なのかは不明。



5:30頃の朝日 毎日違う顔


26日



27日



28日

2014年10月27日

Oneness 〜ひとつ

向かいのベッドのおばちゃまが退院した。
隣のベッドの女性はこのおばちゃまのことをあれやこれや文句言ってたけど、退院の日に手作りのブローチをあげていた。
私はただ横で見ているだけだけど、なんだか嬉しかった。

みんなそれぞれ痛みを抱えていて、それは体だけじゃなくて心までむしばむこともある。
お互いの距離感を上手に掴んでいかないと引き込まれることにもなる。
反対に良い影響を与えあうこともある。
普通の生活をしていたら全く接点がないだろう人達。
病気もそれぞれ違う。
でも、生きようとする同じ魂なんだ。

Oneness = 全てはひとつであるというヨガの教え。
ときどき近くに感じられる。
幸せな気持ちになる。

でも次の瞬間、、、やっぱりまだ遠いなぁ…。




『知識・癒し・集中・浄化』
この入院中チャクラにハマっている。
これ、絶対効果ある。


チャクラ塗り絵






今年初めに買ったトラベル用1mmヨガマット。
旅用のはずが病院で大活躍。
フロアが硬いとどうかなと思ったけど、薄くても全然いける。
ただヨガやり過ぎかも、ヒジ汚っ!
血がにじんできた〜。




2014年10月24日

リハビリ見学3回目

週に一度ある教授回診。
科で一番偉い先生=教授に担当医師が患者の状態を説明する回診で、そこに若い医者や学生がぞろぞろ15人位でベッドを囲む。
それとは別に担当医師のぞろぞろ回診も週に一度ある。

今回の教授回診はいつもよりも来る時間が早かった。
私のヨガ真っ最中、汗ダラダラのときに来てビックリ。
いつもと違い学生が教授に説明するらしい。
私担当のクールビューティーがクールに説明。
「病状に顕著な変化は見られず…」
「薬の副作用としては一昨日AM2時に睡眠障害、筋力障害が見られ…」
え⁈
教授「いやいや君、夜中に筋力障害っていうのはおかしくないか」
おかしいし、第一私に筋力障害は全くない。
むしろ毎日充実のプラクティスで安定感が増している。
一昨日はいつもより寝られなかったって看護師にちょっと言っただけなのに〜。
ちなみに昨日は爆睡だった。
ごめん、クールビューティー。
私「いやそれ違います〜。寝てます、寝てます!」
それで昨日医者に睡眠剤が必要か聞かれたのか。
伝言ゲームは恐ろしい。

教授「ところでこれはヨガの何のポーズかね?」
私「いぇ、ただ座ってるだけです・・・」
なんとなく場が和んで終了。。。

さて、リハビリ見学3回目。
前にお隣だったNさんが退院し、外来でリハビリに来るというのでまた見学させてもらった。
今までもヨガセラピー等の医療とヨガの分野は勉強してきた。
だけど、何故かあまり興味が持てなかった。
自分が健康なせいか、ちょっと遠い世界のお話のような。
でもこうして病院でいろんな疾患を抱えている人と会って、リハビリも見学させてもらって、私の中で大きな変化が起きている。

今日のリハビリは筋力アップ。
重りを足につけて膝の曲げ伸ばしや、鉄アレイの持ち上げをする。
私も重り2倍で一緒にやらせてもらった。
コレ、キツイ〜!

Nさんは心臓に疾患がある。
この1ヶ月でベッドの上の生活から部屋の中を歩くようになり、フロアを歩き、病棟から外来棟まで行き、、、ものすごい進歩。
鉄アレイは結構心臓に負担がかかるらしいけど、元気にこなしていた。
安全に、少しずつ自信をつけて、病院という守られた空間から社会へと出て行く。
先生との信頼感と良くなりたいという気持ちが良いリハビリに繋がっている。
ここにはヨガも絶対役に立つはず。
いつかこの分野にたずさわれたらと思う。

後日クールビューティーに聞くと、看護師から患者状態の報告に「睡眠障害、筋力障害」とあったとのこと。
看護師にそれとなく「医学生さんの回診でこんなこと言われたよ。私そんな症状ないんだけど何でかなぁ」って言ってみた。
そしたら「学生さん、勉強しすぎで頭おかしくなっちゃったんですかねぇ」だって!
駄目だ、こりゃ。
学生の方がしっかりしてる。



久々の朝焼け


大きな窓の横でのヨガは贅沢!!


2014年10月21日

安眠のコツ

新しいルームメイトがやって来た。
80才過ぎのおばあちゃん。
このおばあちゃん、超かわいい。
ちっちゃくて、ベッドに寝てると布団に埋もれているんだかいないんだか分からないくらい。
口癖は「よいしょ、よいしょ」
昨日の晩は7時半に「じゃあ寝るね、おやすみ」って、早っ!
私よりツワモノだ。

私は入院した最初の1週間は腰が痛くてよく目が覚めていた。
私の体にはちょっとベッドが柔らかいみたい。
そこで寝る前に背骨のメンテナンスをすることにした。
そしたら腰痛が全くなくなった。
コレおすすめです。

①枕を背中の下に入れて緩めのスプタヴィラアーサナ数分。
②枕を頭の下に、ブロックを枕と同じ高さにして背中の下、肩甲骨の間に入れて数分。 手は肘を掴んで頭の向こう側。
③同じ形で枕はずして数分。
④ブロックを高くして首の付け根にブロックの角がくるようにして数分。
⑤背骨のひとつずつを伸ばすように、ちょっとずつブロックを下にずらして数分を繰り返す。
⑥腰まできたらブロックを1段低くして深く伸ばす。
⑦ブロックを更に低くし、スプタバッタコーナーサナ。
⑧アパナアーサナで背骨をまっすぐに戻す。

この説明じゃ分からないって方は個人的にお知らせくださいませ〜。  

で、その後は陰ヨガタイム。
力を抜いてじわ〜んと伸ばしていくと良い感じに眠くなって、消灯後即爆睡になるのだ。

陰ヨガメニュー
・スプタパタングシュタアーサナ (ベルトやベットの淵に足をかけてリラックス)
・ツイスト
・バタフライ(タラアーサナ)
・ドラゴンフライ左右前(ウパヴィシュタコーナアーサナ)
・布団や枕を総動員してリストラティブのセッツバンダアーサナ


前出のおばあちゃん、今朝はパンツ一丁のところに看護師さんと遭遇してしまった。
「あー、恥ずかしい、恥ずかしい。こんなおばあさんでも恥ずかしい」って言って照れている。
おばあちゃんが着替えてるすぐ横に私はいるんですが・・・。
「こんなおばあさんでも、死んだ旦那は浮気もしないでずっと私だけを見ていてくれただよ」だって。

なんだかホロリ。





今朝の朝日は雲とのコラボ

2014年10月18日

病院の廊下でシャバアーサナ(屍のポーズ)

この週末、4人部屋に私1人になった。
みんな退院していって土日の入院はないので、静かな週末になりそう。
医者も看護婦も患者も少なくて、病院の中はガラガラ。
いつもはヨガプラクティスの最後のシャバアーサナは一瞬だけ。(⇒その後ベットで)
だって病院の廊下で屍のポーズってのはなんだか不謹慎じゃない?
それに見た目にも変でしょ?
(ヨガしてる時点で十分ヘンだけど)
でも今日はシャバアーサナしてしまえ。

有り難いことに、ほぼ毎日いろんな人が面会に来てくれる。
元気な姿を見て安心してもらえるから嬉しい。
ほんと皆ありがとう〜。
そして気にかけてメールや電話をくれる皆もありがとう〜。
心の元気ってほんと周りの人に支えられている。

そして今日は大型台風がやってきた。
その名は弟一家。
久しぶりに会えて嬉しいんだけど、1人部屋状態で良かった〜。
3人の子ども達は最初は病院が珍しくておとなしいけど、すぐに慣れて元気になっちゃう。
下の甥っ子が靴を脱いで私のベットに上がる。
オイオイ、砂のお土産!(笑)

季節は移り変わっていってる。
入院の日はノースリーブでここに来たのに、今はショールやレッグウォーマーが大活躍。
久しぶりに会った姪っ子は少し大きくなった気がするし、上の甥っ子の歯は3本も抜けていた。
(運動会の吊るした飴玉をくわえる競争でグラグラの前歯を奪われたらしい・笑!!!)





おもてなしセット
インドのババ缶の中にいろんなお茶やスパイスが入ってます
手前の道具はインドで購入した茶こし
これ優れもの!




幸せを運ぶ神様ガネーシャ
障害を与える神であり
障害を取り除いてくれる神でもある

今日から飛ばしてみた
flying ganesh~!!



2014年10月17日

第3部スタート

ここでの消灯は9時なんだけど、大概9時5分には爆睡している。
副作用で寝られないかもしれないと言われているにもかかわらず!

今週の検査からの状況
炎症は治まってきているけど、IgG4疾患だともっと劇的に薬が効くはずとのこと。
もしかしたら別の病気じゃないかも?という目でも見ていきましょうと医者に言われた。
別の病気だと治療方針を途中で変えなきゃならない。
この宙ぶらりん状態は嫌だなぁ・・・

クールビューティー医大生にそれとなく探りを入れてみた。
「昨日のカンファレンスで、IgG4疾患の診断基準自体を見直した方が良いかもとの話が出てました。」
歴史が浅い病気だから医者も手探り状態なのかな。
クールビューティーの見立てでは私の病気はIgG4疾患のような感触だから、心配せずに待ってみよう。

昨日今日と、この部屋に来て2週間ずっと同室だったお2人が続けて退院した。
2人とも私以上の長期入院。
他の部屋はほとんどみんなカーテンを閉めている中、私達の部屋はカーテン全開の明るい部屋だった。
おかげで通路側の私のベッドもいつも光を感じ、外の景色を見ることができた。
毎日いろんな話をして、病気は違うけど同志のような気持ちになった。
人生の勉強もさせてもらった。
生きることへの喜びと不安、死への恐怖と受け入れ、おだやかな日常への感謝
いろんな感情も話してもらった。
きっとこれらはこれからの私の宝になる。

入院生活開始から1ヶ月。
検査だけの自由過ぎる最初の12日間が第1部だとしたら
部屋替えして治療開始からのこの2週間が第2部。
明日からは第3部スタート。
第3部は予定では2週間、そして完結。


『至福の境地ははるか遠く手の届かないところのように感じられるかもしれない。でも実は自分は自由ではないという単純な思い込みが、私達が自由になるのを妨げている。何かを新たに掴み取るものではない。実際には誰もがすでに持っているのだ』
−サヴィトリ・シンプソン


今朝のカフェラテ、インドの森で飲んだのと同じ味がした。




同室の方が撮影してくれた私のプラクティス
空の色によってフロアの色が違う









今日の朝陽




2014年10月15日

リハビリ見学2回目

昨日の夜ごはんは海鮮丼だった。
あーシアワセ。

お腹いっぱいでグッスリ眠った翌朝、リハビリデーション科の見学を再びさせてもらった。
前回いた人達は6日経ってどんなふうになっているんだろう。

この前いたおじいちゃん。
前はベッドから板の上に乗せ換えられ、ベルトで固定された状態で板を斜めにしてストップ。
寝たきりで鬱血しないように血流を足へと流していくためなのかな。
「◯◯さん、起きてくださ〜い」
「はい、グー、パー、グー、パー」
「グー、パー、zzz…」
意識あるのかわからないくらいの状態だった。
あれから1日ごとに斜面は急になっていったと聞いた。
今日はなんと車椅子に座ってた!
相変わらず半分寝てるっぽかったけど、背骨は椅子に寄りかかりながらも体を支えていた。

喉に管をつけてフラフラで歩いていた女性はスタスタ歩きに変わっていた。
退院したのか、下ネタ好きの女性はもう来ていなかった。

ある患者さんの何かの数値が良かったみたい。
2人の女性の若い先生が「良かったね〜」「頑張ったね〜」と声をかけるとおばあちゃんはコクコクとうなづいていた。
涙が出そうになった。
マスクの下のハナミズをすすって我慢した。

少しずつで良い。
1歩先にまた新しい可能性があるから、1歩進めば良いんだ。
それを支える周りの声がどれだけ励みになっていることだろう。

リハビリ見学から戻り、ヨガの練習。
ふと気付くと、白衣の女の子がニコニコ私を見ていた。
医大5年生のHさん、鼻がスラッとしたクールビューティー。
これから何日間か私に付いて、病気のことや生活のことを聞いたり簡単な診察をしたりとお勉強に来るらしい。

ヨガのこともいろいろ聞かれた。
「ヨガするとどうなるんですか?」
「瞑想って何してるんですか?」
「あー、いやー、こういうことを医大の学生さんに言うのも変なんだけど、私が今やってる瞑想はチャクラというものを…いやいやチャクラは解剖しても出てこなくて…エネルギーが集まる場所を意識するっていうか…」

ごめんねー、変な人に当たっちゃって。

でも楽しくなりそう。




台風一過の朝陽


富士山が遠くに見えた


2014年10月12日

MRI検査

あいじーじーふぉーかんれんりんぱぞうしょくせいしっかん。
呪文のような小難しい名前の病気。

免疫たんぱくIgGの4番が増えて(4はIgGの中で2%しかなく、機能は不明)、体内のいろいろな臓器に炎症を引き起こす。
どの臓器に影響が出るかは人によって様々。
かつてはガンと間違えられ臓器を切除することもあったらしい!
2004年にこの病が報告発表されたということだ。

新しい病気なので症例が少ない。
ステロイドが劇的に効くことは経験値からわかっているが、原因はいまだに不明。
アレルギーが関係するかもとも言われている。

ステロイド投薬には抵抗があった。
できるだけ化学的な物を避けて生活してきたのにステロイド?
健康には人一倍気をつけてたのになんで私?
理不尽だと思った。

アーユルヴェーダや東洋医学も模索したけど、新しく珍しい病気ということで断念。
今の医者にお願いすることにした。
あとは今までの自分の鍛錬と生命力を信じよう。
少し落ち着けばステロイドに代わる東洋的な治療方法に切り替えることができるかもしれないし。
ステロイドの副作用がどんなふうに現れるか、毎日ヨガして観察してれば分かる。
それもありのまま受け入れよう。

MRI検査を受けた。
膵臓にも少し炎症が見られるから受けておきましょうとのこと。
MRIは高校生のときに受けたことがある。
暗くて狭くて、ものすごい大きな音がガチャガチャする所に入れられた記憶がある。

まず、磁気を使った検査なので金属製のものを外す。
身体を固定され、板を乗せられ、筒状の機械の中へIN。

まず息を止める検査からスタート。
「大きく吸って」
「全部吐いて」
「完全に止めて」
あれ?これってプラナヤマ(ヨガの呼吸練習)じゃない?
クンバカ(息を止める)は結構長い。
「楽にして」
10回くらい繰り返す。
私の前の順番だったおじいちゃんにもこれをやらせたのか?
おじいちゃん、息絶え絶えだったはず。。。
クンバカついでにムーラバンダとジャランダラバンダも締めてやった。
何か映像に映ったら面白いなー。

「次はリラックスしていて下さい」
うーん、寝そう。
ヨガニードラでもしてみるか。
意識を身体の一部一部へと動かしていく。
右足の親指、人差し指、中指、薬指、小指・・・
体全てに意識を動かして1周回ったちょうどそのとき
「ではまた呼吸止めの検査です」
吸う・吐く・止めるをまた10回程。
プラーナが体に満ちて心地良くなってきたところで終了。

意外に簡単だったMRI検査。
ガチャガチャ音も全然気にならない。
やる予定がある人は、この方法試してみて〜。
30分、すぐ終わるよ。





いただいたヨガシャラ色の素敵なお花
内科は生花がダメなので写真で保存しました



2014年10月11日

トースト始めました

朝昼晩3回のご飯の中で一番好きなのってどれ?って言われたら、私は断然朝ごはん。
のんびりまったりしながらの朝食ってシアワセ〜。
病院ではそんな贅沢な朝ごはんタイムはできないかと思いきや、やっている。

病院の朝ごはんメニューはシンプル。

トーストか丸いパン2個
サラダにドレッシング
マーガリンとジャム
フルーツ
牛乳

パンはビニール袋に入れられてチンしたやつが運ばれてくる。
毎日そのまま食べてたんだけど、だんだん焼いたのが食べたくなってきた。
ちょっと離れたキッチンのところにトースターレンジがあるので、今日から焼いてみることにした。
これが美味しい〜。
これだけでちょっと贅沢気分。

マーガリンは食べたくない。
ここのジャムもイマイチ。
ってことで、岩塩にオリーブオイル、もしくはハチミツにココナツオイルで食べている。
朝からシャカシャカと岩塩を削る音を部屋の皆は不思議に思ってるんだろうなぁ(笑)


岩塩セット


チアシードを毎朝食べる。
チアシードは中南米原産の果実の種。
たんぱく質やミネラル、ビタミンB、食物繊維、そして必須脂肪酸のαリノレン酸を豊富に含むスーパーフード。


この乾燥した種を水でふやかすと


プニョプニョのゼリー状になる。

直接ヨーグルトやジュースに入れてもOK。
味はないけど食感が楽しい。


毎日牛乳を加えて戸棚で密かに育てているヨーグルト。
それにブラックベリージャムとはちみつ、チアシード。
メロン一切れのデザートがこんなに美味しく変身〜。



たまたま通ったナースが「何これ?」って二度見してた。

食後はコーヒーとアーモンドでまったり〜


朝の瞑想場所





2014年10月10日

1日あっと言う間

よく「病院生活退屈じゃない?」「毎日暇でしょ」って聞かれる。
だけどそれが案外退屈じゃないのだ、今のところは。
早朝は瞑想とプラナヤマ。
午前中は検査があったりなかったりするけど朝食後にのんびりティータイムしてヨガ、シャワーであっと言う間に終わり。
午後は面会で誰か来てくれるといつもはなかなかできない長話したり
パソコンあればヨガの資料作ったりできるし、手書きのナマステも作成中、本も読みたい。
夜は本読んで同室の人達とおしゃべりなんかしたら9時の消灯まですぐなのだ。


窓から見える朝の空



ナマステ通信作成中




私のヨガスペース・廊下の端


それに、病院は日々動いてる。
昨日は突然の回診があった。
医者2人が学生12人を引き連れての集団。うゎドラマみたい〜。
皆様に囲まれて2人の先生との応答はいろいろ聞けて面白かった。
主治医の先生が学生にもわかるように順序だてて説明するので、私にも分かりやすい。

そして今日はリハビリテーション科を見学させてもらった。
ヨガの勉強にもなるかもしれないと思って。
意識ないんじゃないかっていうおじいちゃんに声かけながら立たせる先生。
喉からの管で痰を出しながら歩く練習する方。
先生達に下ネタの冗談言いながら歩行練習する女性の頭には大きな手術痕が残っていた。
人間の生命力の強さを感じる。

医者、学生、患者さん。
人と人。
人間どうしが触れ合う場になるとき、治療は上手くいくんじゃないかと思った。
この経験が私のヨガクラスに何か変化を与えてくれるかもしれない。



皆既月食は雲で見えず…
でも満月は見えたから良しとしよう。


このブログを見てくれている皆さんへ。

当初の予定の入院1ケ月が長引くことになってしまいました。
何か不具合があった訳ではなく、私は相変わらず自覚症状なしの元気です。
(肺に炎症があるのに症状なし、雑音もないのは不思議だと医者から言われました!良いか悪いかわからないけどヨガ効果?)

ただ、私が今回初めて薬を飲むこと、薬の副作用が出る可能性があるから経過をきちんと見たいということから、早くて今月末、遅くて11月半ばの退院になりそうです。
ご心配とご迷惑をおかけして申し訳ありません。
たくさんのメッセージもありがとうございます!

2014年10月6日

病院リトリート

引っ越しは同じフロアの西側から東側へほんの少し。
なのに科が違うから医者も看護師も別になって、いろいろ勝手が違うことに気づいた。

まず来てすぐ、看護師さんに「ベッドを離れるときは必ず言って下さいね」と言われてしまった。
西の最後の日にフラついてる間に、東から次の主治医さんが3回も訪ねてきたみたい。
今度の主治医はザ・医者!みたいなキッチリしてる風(に見えた)。
早速目を付けられてしまったか(笑)

西ではかなり自由にウロついてた。
病院の敷地内だったら良いよってことだったからかなりの広範囲。
実家まで歩いて10分。
勝手に脱出、家に帰ってヨガしてアイス食べて帰ることもしばしば。
それが東では建物の外に行くには外出届けが必要って。
お願いしてヨガだけちょっと出て良いにしてくれた。
前の病院からお世話になってる先生の計らい、感謝!

でも、この2日間は台風で外に出られなかったのもあって廊下の端でヨガしてみた。
遠くに浜松の街、すぐ下には病院横の森が見えて、すごく気持ち良い〜。

部屋はナースステーションから一番遠い角部屋。
人が少なくて静かだ。
早朝の瞑想とプラナヤマは静かな廊下で落ち着いてできる。
あ、プラナヤマは音があんまり出ない静かなやつだけ。
相変わらず、見廻りのナースに懐中電灯で照らされるけど。

ちょっと窮屈なのは大きな声を出せないこと。
私、毎日歌ってたんだって気づいた。
マスクをして小さい声で歌うってのは習得したけど・・・
帰ったらキルタン(マントラを皆で歌うもの)やりたい〜!

おやつのコソ食いは止めた。
堂々食いに変更。
ストレスためちゃいけないよね。
まだまだ長い入院生活、快適に暮らさなきゃ!

瞑想して、ヨガして、ヨガの勉強して・・・ずっと好きなことをしてられるって考えたら貴重な時間。
心が痛くなる出来事もあるけどそれも学び。
周りの人達から受け取ることも多い。
感謝することも多い。
この宇宙の大きな力に守られてるって感じる。
病院リトリートも悪くない。

窓からの朝陽、きれい。
自然の恵みだ、この景色も私自身も。




2014年10月3日

お引っ越し

今日から東病棟に移った。
肺の関係で呼吸器内科にいたのが、肺はもういいよってことらしい。
11日間のうち3日くらいしかいる必要なかった気が…
ほとんど外出外泊してたなー。
ヨガしたり散歩したり、家でアイスなんか食べちゃったりして。

昨日はスッタモンダあった。
結局肺の検査では診断確定できず、その他の検査でも充分な数値は得られなかった。
次どうするかで話は二転三転。
検査日予約が取れない関係で14日治療開始ってのを父が交渉してくれて、なんとか今日から治療開始になった。
やっと!
そして免疫内科へ引っ越してきた。

引っ越しってなると寂しいものだ。
同室のおばちゃん達2人とは12日間一緒だったからね。
このおばちゃん達は70代半ば、身体は病気で大変だけど口は元気!
楽しいけど干渉しないし優しくて、いろんな話も聞けて楽しかった。 

ある日の会話、ウチの母が帰った後。
おばちゃん①:今のお母さん?
私:はい〜、そうです
おばちゃん②:キレイねー、すらっとして
おばちゃん①:ほんとねー、背が高いのねー
おばちゃん②:スタイル良くてモデルさんみたい
私:いやいや…(そりゃないでしょ)
おばちゃん②:最初お姉さんかと思ったわぁ
私:・・・・(マジか?言い過ぎでしょ)
おばちゃん①:ところであなたいくつ?
私:◯才です
おばちゃん②:え〜?ほんと?20代後半かと思ったわぁ
私:ははは・・・・汗(じゃぁ母ちゃんは何才だと思ったんだ…)

お世辞かと思いきや本気っぽい。
ちょっと感覚がズレてる愛すべきおばちゃん達。
あの気力とマイペースさならきっとすぐ元気になるね。

ガネーシャ達もお引っ越し。


さぁ今日から投薬。
副作用があるとのこと。
身体の変化、感情の変化。
見つめることを試されるときになりそうだ。

私達は身体でもなく心でもなく、ただ物事を見つめる観照者。


外出許可の日、近くの長池公園を散歩。

遊歩道を歩く。

私が乗ったら確実に折れるブランコ発見。